無荒史談117−古生物物語−地下微生物
2008-09-02


地球の岩盤には多くの微細な隙間があるので、生成した微生物はその中に入り込んだと思われる。現在でもそこに暮らす生命体の総重量は地表に済む生命体の総重量以上に達すると言われている。何しろ高温、高圧、高放射能の世界である。同じように生活できたのであろう。但し、高放射能は放射性原子の減衰により急速に低下したのである。

これに対して地表は冷却されるにつれて岩盤よりも急激に状況が変化したのであろう。微生物にとってそこに進出する気にはなれなかったかも知れない。 しかし、そこに進出しようとした微生物がいたのである。

地表には、水も炭酸ガスも存在した。そこで早くも同化作用が始まったというのが無荒老の意見である。勿論太陽光は少なかった、しかし、まだ放射性原子が存在することによるガンマ線がその代わりをしたのであろう。恐らく糖類を初めいくつかの化合物は初期の生命の需要を満たすほどはなかったであろう。糖類は当時も生命の維持に必要な消耗品であったと考えている。

地表に出た生命体は、地球の環境を代えつつそれに合わせた進化をするという過程を取り始めたのである。

ちなみに地下に残った生命体も環境の変化に応じて徐々に進化したと思われるが、その方向は地表のものと違っていたであろう。

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