日米自動車業界は今回の金融危機でその体力差を明らかにしてきた。
無荒老が見るところではその最大の差は労使関係にある。
日本の労使は必要とそれぞれが感じたときは一心同体として行動するのである。
実際問題として労使の協力なくしてカイゼンは出来ないのである。
労使協調は危機を未然に防ぐのにも共通認識が出来やすいのである。
これに対してアメリカでは経営者もUAWも協調することは損だと思っているフシが感じられることがある。
日頃からそうであるから今回のアメリカ政府の改善計画提出要求に対して政府を満足するような回答が出てこないのである。
日本の労使が危機意識を共有できるのに対し、アメリカの労使は危機意識が乖離しているとしか思えない。
このような状態が続く限り、景気回復の過程では日本メーカーに回復分の大部分を奪われるのがオチである。
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